経営哲学学会第21回全国大会は、8月6日から8日までの3日間、青森公立大学で開催され ました。青森という開催地ゆえに交通の便が必ずしもよくなく、また開催時期が学期末で会員の 方々には忙しいにもかかわらず、87名の出席がありました。

統一論題は、≪経営を生きる――経営者の役割を問う――≫であり、4つのテーマで行われ ました。第・セッションの<大学経営>では、“日本の大学は組織といえるか”を問題提起され た佐々木恒男氏、討論者を小田章氏と山田雄一氏として、競争激化での大学の存在理由、 組織のあり方、教員の問題について、参加者にとって直接の問題ゆえに活発な論議が交わさ れました。第・セッションの<企業経営>では、“会社は、誰のものか”を問題提起された中條 秀治氏、討論者を菊池武弘氏と菊澤研宗氏として、所有概念の多義性、公共交通への適用、 所有と効率性が議論され、問題の難しさが浮き彫りにされました。

第・セッションの<NPO経営>では、“NPOのマネジメントと経営哲学”を問題提起した大滝 精一氏(当日は欠席)、討論者を中橋勇一氏と大木裕子氏として、公益性と収益性の問題、青 森県の実践、芸術経営を通したNPO経営のあり方が論じられ、新たな領域での経営の意味が 議論されました。第・セッションの<行政経営>では、“IT時代における自治体の広報公聴”を 問題提起した川上和久氏、討論者を佐々木誠造氏と澤茂樹氏として、行政広報誌を通した自 治体経営、行政トップとしての経営、コミュニケーションの視点から住民参加と行政の問題が取 り上げられ、地方分権化での経営のあり方が問われました。

また自由論題は少なかったのですが、佐々木秀徳氏の「ワイクの組織化理論に関する一考 察」、生田泰亮氏の「経営戦略とコーポレート・ガバナンス」、野村千佳子氏の「中小企業にお ける個の尊重」、上原征彦氏の「マーケティングの基本思想」、李右氏の「ハイテク企業のコ女亭 ンピテンシーモデル開発戦略の評価」の報告がありました。

大会の開催期間中は、“ねぶた祭り”であり、会員の中には大会の前日から青森に入られ、 見物のみではなく、自ら跳ね人として祭りを堪能された方もありました。懇親会は、会場を移し、 その昔青函連絡船でした八甲田丸で行われました。当日は、“ねぶた祭り”の最後を飾る花火 での“ねぶた海上運行”があり、会員の方々に思い出深い懇親を過ごされたのであれば、開催 校として幸いです。

大会開催が“ねぶた祭り”期間中ゆえに、会員の皆様には交通の確保や宿泊費の高さに大 変ご迷惑をおかけいたしました。しかしながら、多くの会員が参加されて青森に触れていただい たとともに、さまざまな事業を取り上げ“経営を生きる”ことの本質問題に迫り得たこと、開催校を 代表して深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

第21回大会委員長 吉原正彦






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last update:Nov.1, 2004